塗装工事

塗装は、一般的に物体の装飾や保護、防錆を目的として行われるが、建築物などでは通路とそれ以外のスペースの識別などにも使用されることがある。塗装の多くは表面に皮膜となる塗料を常温・大気下で塗布することができ、より簡便である。金属の多くは大気中の「酸素と水」に触れることで酸化し錆を発生させる。鉄の場合は表面の錆が内部に向かって浸蝕する性質が強く、多くの鉄製品では塗装が必須である。

塗料には目的によって様々な性質のものがあり、防錆用に耐候性に優れ厚い皮膜を作るものから、装飾用に耐光性に優れ発色良く光沢ある表面に仕上がるもの、艶消しなど特定の性質を持つものなど色々である。

これらには各々得手不得手があり、その目的に沿って使い分け、或いは重ね塗りをおこなう。また適切に重ね塗りすることで、単一の塗料では得られない強固で見栄えの良い塗装を行うことが出来る。(フリー百科事典より)

鋼橋塗装工事

日本の道路橋は、昭和30年代に始まる高度経済成長期を中心にして大量に建設され、我が国の経済成長と国民生活の向上に大きな役割を果たしてきた。これらの道路橋は建設後50年以上が経過することとなり、劣化損傷が多発する危険性が高まっている。

道路橋を取り巻く環境の中にあって、国土交通省が管理する道路橋において重大事故につながりかねない損傷が発生した。2007年6月、8月には鋼トラス橋の斜材が腐食(塗装の必要性)などによって相次いで破断に至り、補修補強のために損傷発生後数ヶ月におよぶ通行規制を余儀なくされた。

海外においても、2007年8月に米国ミネソタ州の鋼トラス橋が供用中に突然崩壊し、多数の死傷者を出す重大事故が発生している。比較的充実した定期点検が行われていた米国での惨事は、塗装を含めて補修補強の遅れが致命的な事態を招くことを示唆している。

本州四国連絡橋のコンクリート基礎部分は、東亞合成のアロン工法で施工されていて建設後、痛みが殆どない。我が国の道路橋保全の実態に目を向けると、点検、診断、補修(塗装)補強の信頼性が十分に確保されていない。
(参考文献:国土交通省・2008年道路橋の予防保全に向けた提言より)